こだわりConcept
和菓子はご存知のとおり日本の伝統的なお菓子です。
古来より続く四季の文化や慶弔の行事に根付いて、今日まで継承されてきました。その菓子を形作る素材の一つひとつが、命であると言っても過言ではありません。そうした背景を持つ和菓子は、地域に散らばってはそれぞれの地に合わせて発展を遂げてきました。北海道でもまた多くの和菓子店が生まれ、独特の味わいを育んでいます。
その最中に於いて当店は、北海道の素材を活かした朝生菓子の製作にこだわってお客様にお届けしております。フランス料理から学び得た「素材の旬を見極め、活かす」ことを心掛け、美味しいと思っていただける一品を作ります。
作りたての菓子だけが持ちえる風味と口溶けを、たんとご賞味くださいませ。
私は30年余り洋菓子作り、正しく言うとずっと「フランス菓子」を作ってきました。
菓子屋の家に育った私は当然のことのように菓子作りを仕事にしました。 その中でもフランス菓子に惹かれ MOF( フランス国家最優秀職人)の称号を持つ美ノ谷靖夫氏に師事し、フランス菓子・料理の基礎を学び、師匠より店名を譲り受けて「フランス菓子 レブリー」を15年ほど営んでおりました。
のちに製菓学校教師・某有名店シェフアドバイザーなどを経て、50歳を機に洋菓子業界を引退しました。
よくお客様から、「どうして和菓子の世界に転向したのですか?」と尋ねられるのですが、これは私が日本人として他国のものではなく日本のものを作ってみたいという思いと、今迄の経験を和菓子の中で表現してみたい想い、そしてそれが可能な時代になったと思った故なのです。
私の和菓子作りの勉強は、ほとんどが独学です。子供の頃から父が和菓子作りをしている姿・身のこなし方とその使い方などを見て育ったのは本当に勉強になっております。
私の和菓子は継承していきたいものと、自分が手を加えて美味しくしたいもの、和と洋の融合や、全く別の発想からの和菓子へのアプローチなど多岐にわたっております。
このような考えは私の味覚や経験から生まれてくるのです。
簡単に言うならば「こんなに色々な国の様々な美味しいものを食べている現代に、昔からの和菓子だけじゃつまらない」という思いなのです。この日本という国で様々なもの食している現代の人が食べておいしいと思える和菓子を作って参ります。
餅菓商 彩蔵 店主